格闘家の可能性を信じてみる。
その格闘家に初めて依頼した仕事は、ファッションモデルだった。
しなやかで強靭な肉体は、誰よりも説得力があった。
それから半年後くらいだろうか。twitterで見かけた彼は上品な下ネタを操る
言葉の才能を持った男だった。
ある雑誌のコラムを書いてもらったら、たちまち人気連載になった。
主戦場である格闘技のことにはほとんど触れていない。
仕事、恋愛、男の生き様。一般的なジャンルに真っ向勝負を挑み、
絶賛され、そして彼は作家になった。
本を作る過程で、いろいろな話をしたと思う。
チャーハンのパラつきにうるさいこと、グラビアアイドルにめっぽう弱いこと、
そして本気で世界一を目指していること。
毎朝のように愛息のボディアタックで目を覚まし、経営者として自らの手足を動かし、
走り、泣き、頭が真っ白になるまでミットを叩く。
なんて豊かな人生だろうと、静かに感心したことを覚えている。
そして、リングの上だけではない格闘家の無限の可能性をみくびっていたと思い知った。
格闘家の可能性を信じてみる。
それが、このサイトで展開するコンテンツの基本的なスタンスだ。
格闘技の魅力を伝えるのはもちろん、格闘家が秘めている才能に迫るべく
映像、写真、言葉を尽くして、さまざまな企画に挑戦していく。
1000回蹴ってもだめなら、1001回目のキックを出すだけ。
そう言って、佐藤嘉洋が強敵を相手に愚直に突き進み、手足を出し続けるように
シリアスな企画から、大人のお遊びまで、大まじめにコツコツとサイトを作っていきたいと思う。
プロデューサー/田丸尚稔
Supervisor | : Yoshihiro Sato |
Producer | : Naotoshi Tamaru |
Creative Adviser | : Takuya Kimura, ARATA |
Editor | : Takuo Shibasaki |
Designer | : Hirofumi Mizuno |