キックの会場でも同じ場面をよく見かけます。自分の試合を終えたばかりの選手がキックトランクスのまま、観客席の友達、支援者などに挨拶しに来ていることがあります。私も若いとき同じことをやっていましたが、今にして思えばプロとしてあるまじき恥ずべき行為だったと反省しています。このような行為をする選手の深層心理はこうです。「たった今試合を終えたばかりの頑張った俺が、ほらあなたの目の前にいますよ。『あっ、さっき試合してた人だ』って気付いてください。そしてリング上の試合よりも、目の前の俺に注目してくださいよ」という感じです。正直、ダサいですよね。キックトランクスというのは舞台衣装です。それを身につけて、リング上で輝いてこそのスター、ヒーローなのです。それが舞台を降りてそのままの格好で客席に出て、目の前の試合そっちのけで雑談することが、どれだけその他のお客さんをガッカリさせていることでしょう? もし自分の試合の後に友達や支援者に挨拶をしたいなら、キックトランクスを脱いでジャージに着替えて「普通の人」に戻った状態で客席に来るべきだと、自戒をこめて思います。