「相手にどう思われるか気にする」ことと、「相手がどう思うか考える」のは似ているようで全く違うんだよ、と恩師に教わりました。なるほど、前者は意識が自分に向いているのに対して、後者は相手を尊重することに意識が向いている気がします。しかし、分かるような分からないような…。それに加え、実際の場面で後者の考え方でいることの何と難しいことか。佐藤さんはどう思いますか?
おっしゃる通り両者に違いはありますよね。しかし、いずれの場合も妄想力が必要になるのは間違いありません。私もなるべく後者の「相手の身になって考える」ことを実践してきたつもりでいますが、かつての恋人からは「あなたには私の気持ちが全然わかっていない」と泣かれたことがありますし、細かいことを気にする友達からは「お前は自己中だな。空気読め」と言われることもままあります(私の妄想力もまだまだのようです)。しかしながら、空気を読み過ぎて周りに完璧に合わせられる人、というのは人付き合いという点ではいいのかもしれませんが、何も生み出せない人なのかもしれませんね。「相手にどう思われるか気にする」のも大概にした方がよいですが、「相手がどう思うかを考える」のも限界がありますから(しょせん他人なので100%わかり合えることはありません)、ほどよく諦めて明るくいこまい、という立場を私は取るようにしています。あなたは素晴らしい恩師をお持ちになられましたね。私も深く考えてしまいました。