ブアカーオとの初対戦。観ているこっちも(素人です)絶望的な差を感じました。その時、私的にはスパーリングパートナーが充実したジムに移籍して練習した方が良いと思っていました。佐藤さんは敗戦後どのような考えで練習していたんですか? またブアカーオに勝てる要素は何だと思っていたんですか?
この試合は身内からも「あなたはブアカーオに一生勝てないだろう」だとか「ボクシングジムにパンチを習いに行った方がいい」というようなことを散々に言われました。ですが、私は聞く耳を持ちませんでした。なぜなら、名古屋JKファクトリーの小森会長の元で世界一になりたいと思っているからです。もし移籍しなければ絶対に世界一になれない、というのであれば、潔く(世界一になることを)諦めようと考えています。いくら近しい関係でも、あるいはジムの身内でも、私の練習を毎日見ているわけではありません。私を見続けているのは会長だけです。その会長が、ブアカーオとの敗戦後「今回はたまたまこういう結果になったけど、そんなに差はないよ」と言ってくれたのです。当の私自身が絶望的な差を感じていたにも関わらず、です。VSブアカーオ2戦目では、延長までもつれ込む接戦を繰り広げるも惜敗。そしてVSブアカーオ3戦目で、ご存知のとおり奇跡のKO勝利を収めることになりました。……すみません、つい熱くなって長くなりました。正直、ブアカーオとのK−1での3戦は、映画にもできると思っています。誰も作ってくれないのなら、いつか自分で作っちゃいますよ。主演の佐藤嘉洋役は、向井理で。