コツコツ佐藤について。少し昔の、佐藤さんがK-1に出ていた頃の話です。私の友人で40歳近いのにロックンロール一筋のバンドマンがいます。デビューができなくてもロックンロール一筋で、まるで佐藤さんのローキックのような人間なのです。そんな彼とK-1の話も佐藤さんの話もしたことがなかったのに、ある日急に「コツコツ佐藤みたいにコツコツいくか!」と言い出したのです。「え?」と聞き返したら、「コツコツとローキック当てるやついるでしょ? たまたまテレビ見たら佐藤の試合だったんだよ。あいつシブイね!」と。1度見ただけで頑固なロックンロール野郎に「コツコツ佐藤」と言わせた自分をどう感じますか? 友人は佐藤さんのコツコツに共感したみたいですが。

私のスタイルは世の大多数、すなわちマジョリティには受け入れられませんが、少数の人、すなわちマイノリティには熱烈に受け入れられています。確かに昔は、たくさんの人に認められたい、と思っていましたが、最近は考えが変わってきたみたいです。私には私の立場、居場所が、少数派には少数派の幸せがある。そこで精一杯、全力で生きよう、と。これは妥協とは少し違うので、勘違いしないでくださいね。そして、その頑固なロックンロール野郎には心から感謝をしたいです。私を受け入れてくれてありがとうございます。